九月廿日の比(ながつきはつかのころ)【徒然草、第三十二段】

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九月二十日のころ、ある人に誘はれたてまつりて、明くるまで月見ありくことはべりしに、
おぼし出づる所ありて、案内せさせて入りたまひぬ。
荒れたる庭の露しげきに、わざとならぬにほひ、しめやかにうちかをりて、
しのびたるけはひ、いとものあはれなり。
よきほどにて出でたまひぬれど、なほ事ざまの優におぼえて、
物のかくれよりしばし見ゐたるに、妻戸をいま少し押し開けて、月見るけしきなり。
やがてかけこもらましかば、くちをしからまし。
あとまで見る人ありとは、いかでか知らん。
かやうのことは、ただ朝夕の心づかひによるべし。
その人、ほどなく失せにけりと聞きはべりし。
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普段から気遣いを欠かさない人は、自然な優雅さを持っているのだと思う。
その気遣いが特別なのではなく、彼らにとってのスタンダード。
そのレベルがスタートなのだ。

彼らの真似をしようとあくせくしても滑稽でしかない。
彼らはきっと"そう"なろうとして"そう"しているわけではなく、
本当の気遣いをもっているから"そう"なのである。
by queen4jp | 2009-02-24 22:50

通りすがりのニャン


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