微小重力

木曜の分子分光学の時間、教授が宇宙の微小重力において、身の回りのものを使っての実験の映像を見せてくれた。分子分光学とは全く関係ないのだけれど、教授自らの研究の参考になりそうだと言っていた。

微小重力とは、皆さんがよく言う無重力とは似て非なるものである。無重力とは重力が全くない状態。微小重力は、ごくわずかな重力が効いているという状態だ。私たちにはこの差は大したことのないように思えるが、これが重要な意味を持つ。

身の回りのものを使っての実験。主に水や牛乳、絵の具、針金などが使用されていた。一番印象的だったのは、水の粘性が非常に増していたのに驚いた。針金で直径10㎝ぐらいの輪を作り、水に通すと見事に液面が輪に張られていた。シャボン玉液ならともかく、これは地球上の重力下ではありえない。すぐさま割れてしまうだろう。

音声がなく、解説はなかったので、乏しい知識しか持ち合わせていない僕の解説で申し訳ないのだが、多分こういうことだと思う。微小重力下では水の表面張力の寄与が小さいということなのだろう。表面張力が大きいと表面積を小さくしようとする力が働き、液面がこわれてしまう(液面を張るということは表面積が大きくなるということ)。シャボン玉液では界面活性剤によって表面張力を下げている。

では何故微小重力空間において表面張力が小さいのか?重力の寄与の小さい空間では、水分子同士の分子間力(ファンデルワールス力、水素結合)相互作用が際立つからということが考えられる。

注)僕は物理が苦手な化学系の学生である。もし、たまたまこの分野に強い方がこの文章を読んで、今の解説が変だ!と思われたら、是非ご教授いただきたい。

表面張力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア (Wikipedia)』
表面張力(ひょうめんちょうりょく)は、表面を出来るだけ小さくしようとする傾向を持つ液体の性質のことで、界面張力の一種である。

分子間力(液体の分子間に作用する引力)により、分子がお互いを引き合って凝縮しようとする。その結果、液体は表面積が少ない球形になろうとする。水滴やシャボン玉が丸くなるのも、この原理によるものであると言える。

液体内の分子は周りから引力で引かれているのに対して、表面上にある分子は液体に触れていない部分だけ、液体分子の引力の影響を受けていない。その分だけ、表面上にある分子は余ったエネルギーを持つことになり、これが表面張力の強さとなる。水銀は特にこの値が高く、水も多くの液体よりも高い部類に入る。単位は dyne/cm を用い、その長さ当りの力を表す。そしてこの値は、その面積当りの表面自由エネルギーと等しい。

表面張力は、温度が上がれば低くなる。これは温度が上がることで、分子の運動が活発となるためである。また、不純物によっても影響を受ける。界面活性剤などの表面を活性化させる物質によって、極端に表面張力を減らすことも可能である。
by queen4jp | 2004-10-30 23:03 | 化学

通りすがりのニャン


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